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満員電車でよろけない方法・私家版


某日某所で目にした、「新入社員必読」と題したテキストにもひとつ納得がいかなかったので、じゃあ。と自分の理解を図にしてみることで、ひとまず頭を整理しようではないか。という試みであります。
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だいたいにおいて、首都圏の通勤電車において「立って行かねばならない」ぼくたちにとってのベストポジションは上の図のように、ドア前です。
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ただ、乗降客が多い路線においてはドア前をキープし続けるのにはそれなりの労力を要しますから、奥のほうがいいんだ、という説もありますね。
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でね、「混んでる電車」というときに、どの程度の混雑を指すかによって、いろいろ話は変わってくる。でしょ? ちなみに上の図を見て「わー混んでるなー」という首都圏リーマンはまず居ないと思うんですけど、いかがですか。つか何、始発? 電車動いてないよねー。
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だいたいこのぐらいから、ですよね。俺たちの戦いの一日が始まるの。

……さて。
ここからが本論なんですが。
某所にあった「アドバイス」なるものは

1. 進行方向に向かって立つ
2. 右足を少し前に出す
3. なるべく物の近くに立つ
4. 似たような姿勢の同志の後ろに立つ
[出典] http://www.lifehacker.jp/2012/05/120514trainway.html

とくに問題にしたいのが3番です。

手すりに、吊革に、あるいはドアに
「おつかまりください」よくそう言われますが、本当でしょうか?
まずそこを考えたい。

いまあなたが手にしている吊革、
それは本当に(ほんっとーに)
手から離したらダメなものですか?

いや、支えにしているものから自主的に手を離すのって
たいへんな難事業ですよ、それはわかる。
だけどね、一度手を離して、自分の足で立ってみれば?
そのほうがずっと楽だよ。
そう、人生のようにね(ドヤ


……まだ続けるつもりの文章の途中で
キメのセリフを使い果たしてしまいましたが、
ひとまずの結論はここで出てますよ。
いいですか。

・「なるべく物の近くに立つ」ことを是とするひとが多くいるので
・「彼ら」が狙わないところに、自分の足で立つ
これ、大事。

ふん、それはわかった。としよう。
じゃあ具体的にはどう立てばいいのか。
私思いますに、
「進行方向に」「右足前に」というのは
ケースバイケースでしかない、実戦ではそんなに使えないのではないか。
むしろ
「立ち方」で気をつけることがあるとすれば
・足は関節で曲げられるよ、上下の揺れは関節を使って吸収しなさい
左右の揺れは足の位置を変えることで対応するのが基本
・「上下にも左右にもいっさい身動きができない」?
 そんな場合の基本は「流れに身をまかせろ」だ

……なんかね、「進行方向を向いていても」
上下左右の揺れに対処できなければ意味ないですよね。
そう思いません?

同様に「利き足をどういうフォームにするか」も
考え方の力点が静止形じゃないですか。

電車、動くから。

キミのその理想のポジションが仮に確立できたとして
そこから、どう臨機応変に対応するか。
そこが問題だから。
と、私は思うわけです。


最後になりましたが、引用テキストの4番。
ここの主旨には賛成します。
言い方をちょっと変えさせてもらうなら
他人の動きに気を配れ
ってところでしょうか。

人の流れがあるにも関わらず、ドア前から動こうとしないやつ。
混んでるからって俺の背中を読書台の代わりにするやつ。
新聞は畳んで畳んで小さく折って読まんかい、と言いたくなるやつ。

などなど、
えてして混雑する電車でぼくたちは「腹が立つ奴ら」の存在にばかり注目して
心をすりへらしがちです。

たしかに上級テクニックには
・ドア前からそいつを動かす方法
・俺の背中を再び解放する方法
・新聞をカバンにしまわせる方法
あります。
ありますけど、それはまたの機会にご説明することにいたしまして
もっとカンタンかつ具体的な方法について。

それは、
「ダメな乗り方してるやつ」
「楽そうに電車に乗ってるやつ」
両極を見つけることです。

見つけて、観察してください。
必ず、彼らの振る舞いは
あなたにフィードバックできることがあるはずです。

新入社員諸君の満員電車ライフに幸多かれとお祈りしつつ
本日の私のつたないごあいさつは終わりにいたします。
ご清聴、ありがとうございました。