課金の誤用は瑕瑾で済むか
広辞苑を持ち出したうえでその権威に拠ろうとするひと
(「辞書に載ってないからそんなことばはダメだ」論)
ことばはいきものだからがかりのひと
(「ことばの意味は変わるからとがめすぎるな」論)
両陣営拮抗して譲らない戦線に
いまさら身を投じる気は毛頭ないんです。
が、ツイートを追っていて
しばしば卓見にうならされるような方々までもが
販売システムは確実だけれど、本を読む人しかお金を支払わない。ニコ動みたいなのは定期課金見放題だけれど、じゃあ課金している誰もが24時間PCに張り付いているかといえば、きっとそんなこともない。定額のやりかたは、使わない人からお金が取れるのがとても大きい
https://twitter.com/medtoolz/status/251089344448839680
仮想彼氏とか仮想彼女もいいけど、孫プラスつくろーぜ。孫に、ランドセル(課金)とか、お年玉(課金)とか、誕生日プレゼント(課金)とかプレゼントするやつ。
http://twitter.com/fladdict/status/257696222746406912
と口走ってしまう状況を見ると
さすがに
「課金」ということばの魔力について
ちょっとは考えてみたい気もする。
または
ねえどうして
課金の誤用にこんなに敏感に
反応しちゃうんだルー。
とはいえ
課金以外にも「その誤用、許せん」と思う文言は
もちろんあります。
なにげに
とんねるずが濫発してたのが
いまの無法状態に寄与しているのだと信じていますが
25年ずっとイライラして、いまだに慣れません
行く/来るの分別
方言とか英語とか、解釈に揺れがある動詞ではありますが
「ここに来る」と言うべきときに
「ここに行く」と言いやがる我が家の小4児童に対しては
厳格に対処する以外の選択肢が私の心には無いんですん
ツ/シの分別
既に話し言葉カテゴリでなくなってますが
この書き分けが出来ていない手書き原稿を
編集者として入力するストレス!
阪神巨人戦か巨人阪神戦か
主催球団を先にするのが唯一無二の正解で
その知見が既に一般的でなくなっているだけのこと
ではあるんですが、
間違われると訂正したい欲が猛烈に出てきて
それを口に出しても
100%の確率で「そんな小さなこと」視される、
というこのギャップががが。
ことばの可能性について
了見が狭いひとほど
「これはこうあるべき」と
思いがち。ですよね?
「それは××ではありません。言葉遣いが間違ってます」
「主語がない文があってわかりにくい」
「過去のことか現在のことかを明らかにするため、語尾を
(過去のこと→●●でした。/現在のこと→●●です。)
統一してください」
……うむ。
実例から引いてきてしまったせいで
なんだかムカムカするけど
続けよう。
私が/あなたが
「絶対」と思っているルールは
ローカル・ルールにすぎない。
「課金の誤用」を
「なにげに」を
攻撃するにせよ/擁護するにせよ
唯我独尊なスタンスはとれるものではない。
はずだ。
な
の
に
あいつらのほうが
俺たちよりデカい顔してんじゃね?
という現状が
私たちを
アグレッシブに対立させる要因ではないか。
ツとシを書き分けられない人が醸し出す
そこはかとないゴメンナサイ感は
正邪を別にしても
優劣が構築されているから
争いにはなにりくい。
しかるに(ry
うーん。やっぱりこの手の話って
手に余るなー。というのが正直なところですねえ。