トーハン「2012年 年間ベストセラー」文庫ランクの集計が恣意的で弱った件
年末恒例風物詩であるところの
■トーハン「2012年 年間ベストセラー」
(集計期間=2011年12月~2012年11月)が発表されまして
総合1位は「聞く力」(阿川佐和子著)、
文庫総合1位は「ビブリア古書堂の事件手帖」(三上延著)の3点。
ってシレッと書かれていたので
危うく見逃しかけましたが
3点? ああ、足して1位か。
……ってなんだって足しちゃうんだよ、おい。
順位 | 作品名 | 著者 | 文庫レーベル |
---|---|---|---|
1 | ビブリア古書堂の事件手帖(1~3) | 三上延 | メディアワークス文庫 |
2 | 1Q84 BOOK 1~3前編・後編 | 村上春樹 | 新潮文庫 |
3 | プラチナデータ | 東野圭吾 | 幻冬舎文庫 |
4 | 聖女の救済 | 東野圭吾 | 文春文庫 |
5 | 少女 | 湊かなえ | 双葉文庫 |
6 | 悪の教典(上・下) | 貴志祐介 | 文春文庫 |
7 | ツナグ | 辻村深月 | 新潮文庫 |
8 | 三匹のおっさん | 有川浩 | 文春文庫 |
9 | 贖罪 | 湊かなえ | 双葉文庫 |
10 | ソードアート・オンライン(1~10) | 川原礫 | 電撃文庫 |
発行年不問、
集計期間中の売り上げベストがこちらになります。
という表向きの基準も
プレスリリースはとりあげられてなんぼやさかい。
という本音の部分も
分かることは分かるのですが
ランキングってそういうものかい?
2位は6冊
6位は2冊
10位も10冊
ほかのタイトルは1冊ずつの成績ですよね?
団体戦なのか個人戦なのか、どっちやねん。
と、釈然としない自分が居ることも確かなので
しょーがないから
■私的「2012年 年間ベスト」
を考えてみることでこのモヤっと感を払拭しようと思ったんですまる。
順 | 作品名 | 著者 | 出版社 | 実勢価 |
---|---|---|---|---|
1 | 村田エフェンディ滞土録 | 梨木香歩 | 角川書店 | 105円 |
2 | いしいひさいち 仁義なきお笑い | 河出書房新社 | 1260円 | |
3 | 鞍馬天狗全集 7 | 大仏次郎 | 中央公論 | 700円 |
4 | 水の繭 | 大島真寿美 | 角川書店 | 105円 |
5 | きりこについて | 西加奈子 | 角川書店 | 315円 |
6 | 落葉・回転窓 | 木山捷平 | 講談社 | 1575円 |
7 | 泡坂妻夫引退公演 | 泡坂妻夫 | 東京創元社 | 4830円 |
8 | 死者たちの夜 | 結城昌治 | 角川書店 | 105円 |
9 | 岬一郎の抵抗(一)~(四) | 半村良 | 講談社 | 各105円 |
10 | つばくろ越え | 志水辰夫 | 新潮社 | 704円 |
毎年のことですし
なにしろ自分のことですから
そこに驚きはないですけど
古いよね俺のリスト!
というか
本当の意味で「2012年作品」は
ひとつも無いんじゃ……。
そして木山捷平の文芸文庫最新刊は
集計対象期間外の刊行だったりしますが
「出る」って聞いただけで
ここに入るんだようるせえ文句あっか。