編集者が編集するのは本だけじゃない! ○○もだ!

ウェブも電子書籍もDVDもCDも編集しちゃうよでもいちばん仕事多いのはけっきょく紙

夏休みの宿題作文「インターネットvs既存メディア。未来はどーなる、いやいやそれより父ちゃんの仕事はどーなる」(仮)を書くために新書3冊並べ読み

先日、とある人と話していて
出版・テレビ・ウェブ
をあらためて考える必要に迫られたこともあり
立て続けに
該当ジャンルについて書かれた新書を読みました。

1) 「僕が2ちゃんねるを捨てた理由」ひろゆき(扶桑社新書)
2) 「2011年新聞・テレビ消滅」佐々木俊尚(文春新書)
3) 「ウェブはバカと暇人のもの」中川淳一郎(光文社新書)

内容を100字以内で要約しますと
(タメになるねー)

1) テレビ局の既存ビジネスはもう死んでる。けど、動画制作ノウハウを活かすことで道はあるんだと思っている日テレ土屋さんと話してみたら意外に“テレビ局”へのこだわりは薄くて、すごくポジティブだったよー

2) “マス”メディアは死んで、メディアは“ミドル”相手のものとしてしか生き残れない。そんな時代の覇権を握るのは(インターネットという乗り物に、コンテンツというお届け物を乗せて運ぶ)プラットフォーマーなんだねー

3) ネットネット言うな、結局ネットでウケるものにそれほどエクセレントなものなんかないんだから。だけど/だから、ネットで何かやって好成績を残す気が本心であるなら、どれだけバカなことが出来るかが勝負だよぅ

それぞれにリーダビリティ高く
お。と思うようなことばなどもあり

1) 土屋「ネットビジネスのプロフェッショナルはものすごい人が世界中にいるし、ネットテクノロジーをやっている人もたくさんいるけど、ネットコンテンツのプロフェッショナルという人は世界中にいないんじゃないかな。そこは、やってみる価値があると思うんだけどな」

2) たとえば毎日新聞や時事通信の記事はヤフーニュース上で読めるから、さっきの三層モデルでいうとこう変わってしまっている。
コンテンツ=新聞記事
コンテナ=ヤフーニュース
コンベヤ=インターネット
(略)新聞社やテレビ局は、単なるコンテンツ提供事業者でしかなくなった。パワーは、コンテナを握っている者の側に移りつつあるのだ。

3) 本気で「Web2.0の時代ですなぁ、ガハハ」と言いたいのであれば、その前にWeb1.374ぐらい身につけろ、と言いたい。(略)「ネットの書き込みに対する耐性をつけ、スルー力を身につけるレベル」ということである。

いいんですけどね
並べてみると3冊で2250円+税なわけです。
もうちょっと辛抱すれば
某新古書店に計1200円で並ぶわなー、と思うと
マックでコーヒーが100円な時代に
「商品としての書籍」の価格は
まだ適正ではないのでは、という
いつもの思いがまたも心中むくむくと。
(再度、念のためにいえば、書籍としての内容の価値が
2250円に達していないという意味「ではありません」)

「実際の自分の仕事に関係しているから」読んだ
という本題についていえば
コンテンツにどう“適正な”値段をつけて
収益をあげていくか、という自問自答への解が
そんな都合よく出てくるわけもないので

・広告モデルではなくコンテンツ課金モデルにこだわりたい
・というか、こだわるべきではないか。という思い変わらず
・それが佐々木氏の術語でいう「コンテナ」を兼ねる、
コンテンツクリエイターとして生き残る道なんじゃないかなあ

というところ。